現代の苦集滅道

苦集滅道は仏教の根本の教えである。これを天照皇大神宮教で考えるとよく分かる。
人生は苦しい事が多い。その原因は因果律を知らずに、悪いことをしてしまうためである。前世で積み残した分の支払い(罰)として苦を受けることもある。悪い事をすると、業の種、因果の種を集める(集)。それが(苦)を生む。
苦を(滅)する事ができると、魂は天国住まいができる。毎日が、うれしゅうて楽しい。良いことが多く起こるようになる。天の無限の供給を受けられる。たとえ、((今までの人生+前世+祖先の)悪いこと)の因果の芽生えとして、悪い事が起こってきても、ご試練である、これで借金払いができる、反省懺悔ができて有り難いと、試練を感謝で受けれると、魂は天国住まいになる。
この有り難い境地に至る(道)は、自分の心の掃除をして、正しいお祈りをし、人に迷惑をかけないように常に心がけることである。
心の掃除とは、つまるところ、自分の悪癖を見つけては、治していく、これを日々繰り返し、真人間に更生していくことである。
正しいお祈りとは、法力のある、名妙法連結経のお祈りである。これを利己目的でなく祈る。
人に迷惑を掛けないように常に心がけていくと、自分の傲慢がとれていく。他人の恨みの生霊がくるのが減る。悪の因果の種を生まない。など良いことが無限に生じる。
(注)親の悪事が子にかかった例
Aさんの妹が聾唖であった。頭もよく気立てもいいのに、何故聾唖に生まれたのか不思議に思い、Aさんが大神様に聞いた。「物(金)に惜しみ(おし)をかけたから、相手の生霊によって唖になった」と答えられた。Aさんが父親に問いただすと、以前自宅前の石垣工事で、金額を決めて造ってもらい、出来上がると難癖をつけて値切り、約束どうりの金を支払わなかった。業者は非常に腹を立てて口惜しがった。その後、妹が(唖で)生まれた。この妹は18歳で死亡した。
仏教だと、自分の前世で神仏を冒涜すると唖に生まれるという。大神様も、人の因果を背負わすことはない。とも言い、自分の今世(つまりこれまでの人生)、自分の前世、前前世、、plus自分の祖先の因果の一部を背負う、とも言われた。兄弟姉妹のなかで誰かが特に多く先祖の分を背負うこともあるようだ。
人の言うことを、いつも聞かないでいると聾になり、嘘ばかり付いていると鬼に舌を拔かれて唖になると言われたこともある。原因は様々だが悪いことの因果により悪い結果が生まれる。
前世の因縁因果と親・先祖の因縁因果により母の胎内にいる時悪霊に憑かれると不具に生まれるらしい。お祈りをして、悪霊が済度されると、日常生活に支障のない程度に回復するケースがある。回復不能の場合は寿命が縮まるケースもあるようだ。早く天国に行き、今度は健康な体で再び生まれ変わるという。人間はできるだけ生きたいと願うし、親も願う。神様の世界は生も死もない世界である。ここまで悟れる人は稀だろう。「自分の生命はこの世だけのもの。実在するものは目に見えるだけのもの」という唯物の囚われから脱することが如何に困難か。
その対極で、霊能で知られたある同志の場合、妻に先立たれたが、衣類などのしまい先や、料金の支払先などで解らない事があると、いつでも妻の霊を呼び出し、教えてもらうことができ、何の不自由もしなかった人もいる。
(注)苦滅にいたる近道を大神様は指導された例もある。その人の前世よりの因果を見て、それを根切れさせる行を与えるという方法である。世人には理解できないような(不自然な、苦労するのが見えている)結婚を勧め、それを果たすことが”国救い”であると指導されたことがある。自分は初婚なのに、わざわざ子連れの病人の後妻に行くというのが典型。自分の前世で、子供を育てるまもなく早死していて、他人に自分の子を育ててもらった。その借りを返すために、今世では、逆の立場で、人の子をちゃんと育てる。この行を果たすことで、自分の魂が一番効率よく磨ける。心を磨いて神の器になることが、国救いである、という。そしていよいよ行き詰まると生きる道を就けて、援助をされている。例:母一人、子一人の母子家庭で、母親は孤軍奮闘、生きる道を切り開き、子供を一流大学に入れた。「大路まで押せし、わが乳母車」とまで歌った。大神様はこの子を取り上げ、他家の養子にしてしまう。母親の自負心、「立派な子を生み、立派に育てた、自分は偉い」を様々な体験(「行」)を大神様が与えることで、反省させ薄めていき、自分で切り開いた人生に見えたが、結局は神様に生かされ守られた人生だと気づく。最後は息子夫婦の家庭の「良きおばあさん」として丸い丸い人格にまで改造。即身成仏させた。
(注)百万人の行をしない者より、一人でも本当の行をする者が欲しい。と大神様は言われたことがある。仏教でも同じで、本物の聖人(即身成仏)がでることが最大の仏への供養とされている。スウェーデンボルグも霊界での力について、一人の天使は、悪霊の大群を追い払えたと記している。天照皇大神宮教の主な修行場所は家庭と職場など日常普通の生活の場であり、ここで心を磨く修業(行)をする。そして徹底すると即身成仏にまで至れる。