本部道場余録 天声第70号(紀元14年10月号)

 9月4日の昼、大神様には、事務所に見えられ「今夜は大事な説法があるから、皆んな道場に出て聞くように肚が言うから、本部にいる者は皆出て聞くように、田布施の者も来て聞くように伝えよ。テープの用意もしておけ」とおっしゃいました。その夜の御説法(巻頭に掲載)は、大神様が仰せられた通り、大事な御説法で、筆者にとっても、「生涯忘れることの出来ない程、感銘をお受けしたものでありました。とかくゆるみ勝ちな自分の心に五寸釘を打ち込まれるような御説法で、私自身も魂の底からゆり起こされたのでありました。

 御説法は、ハワイから来られた同志数名に対するものではなく、同志全てに対するお叱りであり、愛のムチであったのであります。あの烈火の如き大神様のお怒りも、私達の目を覚まさせて頂くためのものであり、私達の心がゆるんでおればこそ、と深く反省懺悔させて頂きました。

 特に感じましたことは、気がゆるんで自分の本性が出て、自分が地獄行きの道を選ぶことは自業自得のみで終わらず、それが他の同士の心を腐らし、大変な国破りとなって大きな罪を作ることであります。

 またここまで神の国を建設された大神様の峻烈なる御行をしみじみと仰がして頂くと共に、別国神の国建設の志を持つ私達同志の行の厳しさを再び強く感じさせて頂き、それだけに、必ずやり抜かして頂きますと、心の底から勇猛心が湧いて来るのでありました。ここに於いて共々に注意したいことは、私達同志お互いは、ある同志が懺悔の種をまいた場合、自らの反省懺悔の材料にこそすれ、その事によってその人を叩き落とすような追打ちを絶対にかけてはならないことであります。既に一生懸命反省懺悔をされておるのに、その人の後ろ指を指すようなことは、同志としてなすべきでないことは、多言を要しないところであります。

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 9月9日、本部道場に珍しいお客さんが見えました。世界的に有名な英国のケンブリッジ大学で日本語を教えておられるミス・カーメン・ブラッカー教授が、大内支部の高津文子さんのご案内で本部を訪れられました。同教授は、昨夏、東京で開かれた世界宗教者会議に、はるばる英国を代表されて出席、その際本部教団の英文パンフレットを見られたのが最初の後縁で、今年の夏休みを利用して、はるばる日本の宗教研究を志して訪日され、たまたま東京の宿をとられたお家が、同女史の古くからのお友達で、高津さんのご親戚にあたっていたので、高津さんがご案内され、来訪の段取りとなったわけであります。

  同女史は日本語の達人で、源氏物語などの古文も教えておられる由、大神様のあの早口の御説法も、聞き取られることは始めての日本人以上で、それだけに御教をよく理解され、本部で1泊された後、大神様との再会を約されて、別れを惜しみつつ帰って行かれました。

 又「役者揃えて幕を開けた神芝居」との神言を思わして頂きました。(中山)