日本に迫る戦争の危機

戦後65年日本は平和で、幸運な時期を過ごしてきた。それが、まさかというように、崩れかけてきている。相手は中国だ。
尖閣問題はへたをすると重大事件になりかねない。制裁という発言もでてきており、これは中国が1979年ベトナムに戦争を起こした時の発言と同じだ。甘く考えてはいけない。
政府は直ぐに行動をおこし、船長の釈放をすべきでしょう。
日本側は安心してまさかと油断しきっているが、中国はずっと狙ってきているから。今年7月、中国は国家総動員法(日本の戦時中の法律と似たようなもの)を成立させ、世界中がその意図を不審がった。これが今回の事件の前準備であったなら、本格的に対日戦争を計画しているわけだ。疑わしいのは事件のタイミング。2010年9月7日。この時期民主党代表選(首相選び)の真っ最中で(http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20100909/plt1009091617002-n2.htm)、菅・小沢が伯仲し、党員サポーター投票の投票郵送の時期(9月11日必着)という一番政治的に微妙であり、菅内閣の全関心が代表選に向けられている外交空白期に事件が起きた。この前(8月17日)鳩山氏(親中国、反米の政治家)は、中国滞在中に急遽小沢支持を表明し、軽井沢での自派パーティに小沢氏を招待すると発表していた。小沢は昨年大訪中団を引き連れ胡錦涛主席を表敬している。

1.中国の共産党・軍には、反日思想教育がながく行われてきた。

2.中国で日系は隠れるように営業しているが、米系は堂々としている。一般大衆に反日の底流が色濃いためである。

3.日中戦争の開始日、中国ではサイレンがなり、軍事訓練が行われた。(昨年旅行した時、観光地のお寺で体験し驚いた。)またアモイでも衛星放送がホテルでNHKは見れなくされていた。韓国語等はみれる。また旧日本領事館跡は、拷問刑務所跡尖として、放置・保存されている。欧米領事館跡はきれいに維持修復され、各種施設として利用されている。
中国海軍結成60周年の青島記念パレードでは、29か国の海軍代表団、21隻の艦艇参加したが、日本は除外された。欧米や韓国などは招待された。

4.日本との友好は、中国が力をつけるまでの、仮の戦略に過ぎなかった。
 能力を隠して力をつけろ。(訒小平
 日本との戦争は望まなくてもやってくる。尖閣魚釣島)をきっかけに、日本を殲滅できる。(薄一波:中国軍幹部、副総理。息子は薄熙来重慶市委員長、中共中央政治局委員)

5.現在の中国軍は、超大国になってきている。本気で戦争を挑めるような国は存在しない。20年、30年前とは全く違う状況である。
中国側は負ける恐れがないため、どんどん強気になってきている。
中国では戦争は悪でなく、有用な手段として肯定的にとらえられている。

6.このように反日で満ち溢れた戦争をいとわない共産党独裁体制超大国の隣国があるという、危機意識が日本には必要なのに、全く欠如している。
小泉首相は、日米同盟だけが、これに対抗できるとして、中国との摩擦よりも親米を貫いたが、これこそは正しい道であった。前原外相もこの路線である。
民主党は中国に全く無警戒で、鳩山氏は{日本列島は日本人だけのものでない。とか、国境をなくし大陸と自由に人が行き来できるといい。東アジア共同体構想ー中国との合併構想等}中国との併合を容認しているかのようなメッセージを出し、大使も丹羽氏という財界人を起用した。潜在的に大変危険な超大国にたいする態度ではないだろう。
また次期主席候補の習近平国家副主席の訪日での天皇陛下との会見につき宮内省の事務官がケチをつけ、対日印象を損なうというようなことも中国への警戒心の欠如を示している。

7.日本は戦争を憲法で放棄した国である。従い、戦争を避けるため首相以下指導者は常に細心の注意を払い続ける必要がある。これこそが政治主導が最も必要な部分である。
官僚は、
  尖閣ーー>日本領ーー>外国船の立ち入り防止ーー>違反者逮捕ーー>裁判
ということ以外はできない。日中互恵の大原則のため、船長釈放をするといようなことは、首相の政治主導以外にはできない。

8.中国は無人島は自国領、大陸棚の海洋資源は中国のものというような乱暴な法律を1990年代に作り、ベトナム、フィリピン、インドネシアとの間で、たびたび軍事衝突までも含めた対立を繰り返してきた。この膨張圧力に周辺国は困惑している。中華思想では、国際法は世界の中心である中国が決めるものという伝統があるためである。尖閣死守のために交戦までして守るのか。それとも、これを簡単に渡すと、中国の強硬派が勢いを増し、さらなる大規模な侵略、交戦を誘発することになるのか。これは難しい。
とにかく、交戦して、そのあとの長いゴタゴタと大被害を考えれば、面子にとらわれるべきではないだろう。
ベストは交渉で解決することで、国際政治状況しだいでは、緩衝地帯として、一種の軍事緩衝地帯化にして凍結するほうが、長い眼でみて有利だろう。尖閣は日本・台湾・中国の3カ国領有の緩衝になる。問題は石油埋蔵の可能性で、とても大油田があるとは信じがたいが、放棄してもかまわないだろう。しかし問題は中国は力ずくでも取ろうとしていることである。
これで領土にかんする懸案はなくなる。北方4島はソ連が領有してしまっている以上、日本はどうしようもない。
戦争に負けて領土をなくすのは、しかたないことで、ヨーロッパでも、現ポーランドは元ドイツ領であった。ソ連・中国はウスリー島を政治交渉で領土確定させ、領土問題を解決した。竹島は韓国が実効支配をしてしまっている。

9.問題はその後にある。強くでれば何でも通ると、第2の、第3の要求がでてくる可能性がある。例えば沖縄の領有を主張してくる。日本在住中国人の扱いで注文してくる。等々、いわゆる挑発が相次ぐ。その時、日本には、自主防衛力の必要性が、広く共有されるようになり、日米同盟を大切にしようという機運が高まる。日本の生き残りのため、真剣に中国・韓国と向き合おうという、国民合意が形成される期待がある。なんでも政府を批判し揶揄する態度が改まり、国民の団結が生き残りのため必要と皆が感じるようになる。

10.韓国でも盧武鉉前大統領は、日本とは一度やってみたい(戦争したい)と発言していた。強力な米軍がいたため、日本との戦争は起こらなかった。反日が根強い韓国とも日本は戦争の危険を潜在的にはかかえている。

11.北朝鮮はミサイル攻撃をしかけてくる危険性がある。日米安保のもとでは、これは自殺行為であるため、北朝鮮は抑制されている。

12.日中・日韓の友好は戦争防止の観点からも極めて大切である。しかし、相手がそれを常に望んでいるとは限らない。常に片側では、警戒を怠らず、攻められないない工夫を続けることが必要である。例えば、大量のミサイル防衛システムを持つとか。スイスは永世中立国であるが国民皆兵をいまだにつづけている。