般若心経の考察2

先日有名な物理学者がなくなられ、その最後の日記が文芸春秋で発表されました。自分のガンのサイズをX線画像から計算するソフトを作り、使用した抗がん剤によりサイズがどう変化したかの記録まで残されました。この知能の巨人をしても般若心経は意味不明だったそうです。
この理由は簡単です。
お経を理解するには前提知識が必要です。

将棋のルールとある程度の手筋を知らないと例えば名人戦棋譜をみてもなにもわかりません。
これと同じことで神様(仏)の言葉であるお経を理解するには


悪魔
という心界、霊界の構造とお経の構造を知る必要があります。
この一番の教科書はスウェーデンボルグです。

天界と地獄 スウェデンボルグ 柳瀬 芳意
これはかって鈴木大拙が翻訳出版したのがはじめです。

天界の秘義 スエデンボルグ 柳瀬 芳意

は全28巻で旧約聖書の創世記、出エジプト記をあますところなく解説した驚異の書です。
ヨハネによる福音書ヨハネ黙示録を書いた、”キリストに最も愛された弟子であるヨハネ”が
生まれ変わり、スウェーデンボルグとなり
キリストを証する真理の御霊となって出現したとしか思えません。

黙示録講解 という解説書も書いています。

天界の秘義を読むと般若心経はなにか当然のことが書かれているようにしか思えなくなります。
また良く知られている漢訳の
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%88%AC%E8%8B%A5%E5%BF%83%E7%B5%8C

原典を忠実に翻訳した河口慧海訳の般若心経と比較してみると
かなりひどい改竄されたものであることもわかります。
スウェーデンボルグのいうお経(聖言)の構造が河口慧海訳では見事に保存されているのに、
羅什訳では無残にも破壊されています。(天界の3層構造に対応して3度の微妙に変化する繰り返しが保存されていないのです。)
例えば河口慧海訳では

仏が三昧に入る
観自在大菩薩が完全に見る
シャーリープトラ長老が尋ねる
観自在大菩薩が答える(教える)
仏が観自在大菩薩を3度承認する

これが羅什訳では

観自在大菩薩が完全に見る
シャーリープトラ長老が尋ねる
観自在大菩薩が答える(教える)

になってしまっています。河口慧海訳にして始めて

仏のレベルは言語を超越する
ーー>仏は直接説かない。天使(観自在大菩薩)が霊的感応で知りえる。
ーー>シャーリープトラ長老は禅定に入り、天使(観自在大菩薩)から霊的感応で教えられる
   (シャーリープトラは仏の大弟子であり天的天使であったことは自明)
   自然的レベルの象徴としてシャーリープトラが使われている
ーー>この教えは霊界の3レベルに伝えられた

というようなエマニュエルスウェデンボルグに沿った自然の解釈が可能になります。