花咲か爺と仏教の逸話

根本仏教叢書3巻(P89ー112)に載せられている経典(白犬経)で、因果を説いており、「花咲か爺」の原型のような逸話も含まれている。

長者トデヤプッタの宅に釈尊が托鉢にいくと長者は不在で白犬が吠えた。釈尊が叱ると犬が怯えた。長者は帰宅して犬が叱られたのを聞き、大いに怒って釈迦の所に抗議に来た。釈尊は弟子に言われた。「彼が今死ぬと、直ちに地獄に落ちる。仏に対し怒っているためである」。大神様が同志に対し「わしを恨むなよ」と度々注意された理由である。長者と問答して犬の前世が彼の父親であると言われた。長者が「父は良く布施をして善行を積んでいたから犬になどなるはずがない」というと「彼は増上慢であって、そのために犬に生まれた。信用できないなら帰って犬に向かい『汝が前世で父親であったなら』といっていろいろ命令すれば、犬はその通りにやるだろう。また『私の知らない所に隠した財宝があれば、それを教えよ』といえば教えるだろ。」

長者は帰って教えられた通りにすると、犬はその通りにやり、「隠した財宝があれば、それを教えよ」と言うと庭の一角で『ここ掘れワンワン』とやった。そこを掘り大変な財宝の入った容器を見つけた。長者は喜んで仏の方角を拝んだ。仏の所にニコニコして礼を言いに来た。釈尊は弟子に言われた。「彼が今死ねば、天国に生まれる。仏に感謝しているからである」。大神様が同志に対し「感謝が大切」と度々指導された理由である。

その後長者は仏から因縁因果の詳しい解説をしてもらった。内容は大略すると、当ブログ

「2009-04-27 因果律入門 http://d.hatena.ne.jp/Newshirogarasu/20090427/」とほぼ同じである。要は自分が現実に行ったり言ったり思ったりしたことは霊界に影響し、その影響が霊界を通して自分の未来を決定するということである。又自分の現実は過去の自分にやったことの結果であるということでもある。この霊界の法則(因果律)を説明したのが仏であり、大神様である。この因果律から正しい人間の道を歩む重要性と、そのためにしていいこと、して悪いこと、懺悔の大切さが、仏により、大神様により教えられた。